LC8:ラーニングコモンズ八王子
LC8=ラーニングコモンズ八王子
「LC8」といえば有名なのは、ル・コルビュジェのスツール。
…ですが、今回とりあげるのは、工学院大学八王子キャンパス新2号館(設計:株式会社INA建築研究所、施工:株式会社フジタ)の1~4階部分のコモンスペース。
在学時にこんなところで過ごしたかったな〜という空間でした。
写真盛りだくさんで参ります!
新2号館
外観で目にとまるのは、スラブのソリッド感とファサードのルーバー。ルーバーは、同じく八王子キャンパスに立つ総合教育棟(設計:千葉学建築計画事務所 http://chibamanabu.co.jp/ )のものよりも、面的な印象。
LC8エントランス
斜面地に立地している関係で2階がメインエントランスになってます。
LC8 1-3F
1-3Fのデザインを手がけたのは、飯島直樹デザイン室。
工学院大学新宿キャンパス学生ホールのリノベーション
新宿キャンパス学生ホールが3/14、コミュニケーション空間「ビーイチ」に変わります | 2014 | ニュース | 工学院大学 Kogakuin University
に続き、八王子キャンパスでもLC8のデザインに参加されています。
それでは、各フロアをみていきましょう。
1F LAB
「VRルーム」などいくつかの個室が設けられているフロア。共用部分のテーブルに使われている木材の存在感が目に付きます。塗装や鏡・ガラスのなかで木材だけが生の質感を放っています。
鏡のイリュージョン。要素がくっついたりはなれたりしていることでうまれるシャープな「陰影」があります
2F HUB
学生・教員を問わないミングルスペース。
多様な素材を映し出す、揺らめく天井
歩くごとに天井の様子が変化していきます。フロア全体を映し出す天井は、人が集まる「HUB」の情報量をより増幅する装置かもしれません。(今回は休日に訪れたのですが、平日に学生で賑わっているときにもっとも効果を発揮しそう)
エレベーターホールからHUBを見る。
ゲートの部分には、二重のパンチングメタルを通した照明。写真だと、そのザワザワ感がわからないのですが…
天井のランドスケープ。
揺らめく像のなかに、いくつもの箱が、リズミカルに挿入されてます。
箱の中は、別世界
3F SCHOLA
学生をサポートする学習指導センターの役割を担うフロアー
グレーイッシュな空間に漆黒の鉄が存在感を放っています。
4F BIBLIOTECHA
4Fは図書館の機能を持ったフロアー。
デザインを担当されたのは塩見一郎さん率いるspinoff。
エントランス
エントランスからすぐの展示スペース・書棚。
かなりポップな印象。そして柱や展示棚がマッシブな「塊」感があります
柱。ドーンと「塊」がおいてある気持ち良さ
向かって左にソロ席。右側のボリューム内には備え付けのパソコンを使用できるブース席。1-3Fと比べるとマッシブな印象。要素の集合ではなく「ひとつの塊」がある感じです
打ち合わせブース。
こちらも「ひとつの塊」としてデザインされてるように見えます。
ラウンジスペース。
寝ちゃいますね、これは…
一転してシャープな印象のミーティングスペース
個人向けのスペースも充実してます。
至れり尽くせりという感じ…
二つの哲学
今回「LC8」を見学し、デザイナーが空間を作っていく際の意図の違い…大げさにいうと「哲学」の違いを感じました。
コモンスペースとしての居心地が素晴らしいLC8。しかしそれ以上に、工学院大学で建築を学び始める方にとって、デザインの効果を比べながら体感できる面白い場になっているように思います!
学外のみなさんも
4階の図書館の利用にはカードが必要ですが、その他の階は一般の方の利用も可能な状態です。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
夕方のエントランスに「八王子の月」が窓越しに浮かんでます。
夜に見上げてみたい。
新2号館の紹介ムービーです。
いいな〜