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設計以前。追求日記

建築学び、不動産でいろいろやっているブログです

ケーススタディ:建築学生が不動産業界に直接とびこむ場合

 

いきなりですが、本日のエントリは不動産業にとびこんだきっかけ(など)です。

 

4月末のエントリだと、マイケル・フリードの「芸術と客体性」を読んだ感想など…書くと予定してましたが、こちらはまた改めて更新しますね(今月下旬、弊社メンバー内での勉強会があるということで、そのフィードバックも織り交ぜつつ)。

 

さて、本日のエントリ、はずかしながら自分語りに終始してます。

ブログ数回更新してきましたが、自分が不動産業にとびこんだ理由まとめてないな、と思い至りまして。大学・大学院と建築意匠やっていて、なんでそっち行っちゃったの、ということとか全然かいていなかった。どんな人だよ、という感じのかたも読んでくれている(よんでくれていてほしい…)のに。

自分と似た経歴でも、建築設計以外に将来を見つける人はたくさんいるし、当たり前になりつつあると思うんです。そのサンプルのひとつを観察するつもりで眺めてみてください。

ということで、かなり個人的なエントリになりますが、書き散らしてまいります。

 

 

接点

自分は、工学院大学というところで、学部・修士通して6年間建築デザインの勉強をしてました。不動産業に携わるとは全く考えてませんでした。

不動産業に携わる直接のきっかけは、たまたま、パラレルプロジェクションズというイベントに接点があったことでした。

bunka.aij.or.jp

といっても、出展されてた勝亦丸山建築計画の展示物の製作補助やっており、会場に足を運んだというだけだったんですけど…。開催の5日前まで、イベントのこと全く知らなかったです、たしか。

実際に展示見に行くと、会場においてあるmacのモニターでラップが流れてたんですよね。

これなんですけど。

 

www.youtube.com

 

建築ラップ。会場でもかなり異質な展示だったので、見いりました。さらに衝撃があり、このラッパーの人、不動産やっている人らしい、という…。

 

後にわかったことですが、このラッパーの方(?)、実は創造系不動産のメンバーだったんですよね。ラップ経由で今、一緒に働いてます。すごい。

bunka.aij.or.jp

twitter.com

 

 

不動産を扱う=設計のコンテクストを扱う?

以上のようなことで、創造系不動産との接点がうまれた(というか、勝亦さん丸山さんにつくってもらった)感じなのです。

その当時はちょうど、お世話になっていた木下庸子研究室のほうで、静岡県富士市の遊休不動産活用に関する調査に参加していたこともあって、「不動産に関わることで、デザインできる部分が広がりそう」と自分が感じていた頃でした。 

 

建築設計ではさわれない部分だけど、プロジェクト全体でみると、かなり重要ですよね、土地や物件のポテンシャルって。そこにアクセスできる不動産は、空間デザインのかなり重要な部分を担える。

例えば卒業設計とかアイデアコンペだと、土地の選定も自由にやる場合があるし、そこにもクリエイティビティが発生する。何をやるかと同様に、どこでやるか、は非常に重要視されます。けれど設計の実務の場面で、そこに手をつける機会ってそんなにないし、必要もないとされている気がします(学生あがりの、浅い見識からすると、なんですけれど)。仕事の場面における土地・物件は前提条件だし、デザインで価値をつくるという姿勢においては手をつける場所ではないと。

 

もちろん、設計することを仕事にするうえでは、設計する事の意味を信じきっていないと「根性がたりない」のかもしれません。限られたコンテクストを活かすことで価値が生まれることは確かにあるんでしょう。 

けれど、それだけって勿体ないと思ったんですね。設計の腕力ですべてを解決しなくてもいいし、問題解決の手段は選択できたほうがいいだろうと。そう思うと、不動産は、設計の前段階をデザイン、というか企画する最適な場です。

大手のデベロッパーが成立しているんだからそんなもん当たり前じゃん、という話ではあるんですけど、そんなことにやっと思い至りました。

 

こんなこと思いながら設計事務所いってもしょうがないんじゃない、むしろ不動産をやっている会社に入らないと、という修士2年の冬。アーキテクチャーフォトのジョブボードに創造系不動産の求人情報を見つけたのでした。

job.architecturephoto.net

 

 

 

ケーススタディ

そんなこんなで、現在は創造系不動産のメンバーになっております(もろもろのことは、長いです。端折ります!そのうち書くかもしれません)。

 

ということで今後も、不動産に突然飛び込んだ建築学生のケーススタディを楽しんでいただければと思います。業界のことも全くわからず飛び込んだ人間の末路をつらつらとつづっていきます。

 

 

 

 

また、せっかく長い自己紹介も終えた事ですし、次回からはもう少し具体的なエントリにシフトしていこうと思います。そこでまずは、宅建士のこと、不動産業のさまざまなチャネルについて、まとめようかなと思ってます。

 

次回も宜しくお願いします!

 

 

 

 

 

 

 

 

東京デザインテン

建築クラスタでかなり話題になってますね、東京デザインテン。面白そうなので自分もいってきました。

designhub.jp

しらなかった〜という方、いってみようかなという方、5/21までやってるそうですよ。かなりボリューム満点な展示会でした。おすすめです。

 

10

 

デザインハブ10周年で、10個の視点から東京をテーマにした展示会。それで、デザイン展ではなくてデザインテン、らしいです。ツイッターやブログでもいろいろ意見がとびかってますよね。

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デザインテンのエントランス。巨大な「テンぷら」が出迎えてくれます。デザインを手がけられたのは野間真吾さん(展示全体のアートディレクションもされてるそう)。

 

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会場にはいると、展示の肝である10個の視点が記されたフキダシ。 

 

1:コウツウ

2:サイカイハツ

3:ウンソウ

4:デンキ

5:タワマン

6:イチバ

7:インサツ

8:カンコウ

9:リノベ

10:タコクセキ

 

10個の視点を個別のものではなく、たがいに関係させている展示。…でしたが、その関係性を読み取っていくのは結構大変、かもしれません。

もちろん、展示が見にくいわけではないんです。とっても情報量が多く、それぞれの情報をフラットに会場全体にばらまいてある感じ。その分、それぞれの関係性を知るには、しっかり会場全体のテキストに向き合っていかないといけない。

 

展示全体のディレクターは浅子佳英さん

見るほうを信頼している豪速球な展示っていう印象でした。

 

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めっちゃでかい◯◯◯◯◯の模型。1/100。

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こちらはまた別の模型のクローズアップ写真。けっこういろんなところで揶揄されがちな「アレ」です。

さきほどの模型と同じく1/100なんですけど、より衝撃的。建築設計の勉強していても具体的に学ぶことない対象なので、スケール感をはじめて知りました。

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今話題の市場関係の展示も。

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インサツ。活版印刷の様子を撮影した映像は何時間でも眺めていられる感じでした。ソフト化とかはないんですかね〜。それとスタイロフォームみたいな椅子の感触も最高です。

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リノベ。設計事務所がいきなり現れたみたいな。石膏ボードのメーカー名まで模型で再現しているところ、最高です。

 

 

検索ワードに出会う旅

東京デザインテン、強いインサイトを提示するタイプの展示ではないのですが、だからこそ実際に行ってみるのがいい気がします。

 

展示をめぐっていて思い出したのは、検索ワードに出会う、という言葉。

東浩紀さんが著書の「弱いつながり」で、検索ワードに出会えることが、実際の空間の強みであるっていう主旨のことを書いていた記憶があります。

なんでも検索できる時代だからこそ、検索に使う言葉が多様であることが大事になってくる。そして、検索する言葉を広げていくには現実の空間で出会うしかないという。

 

まさにデザインテンは検索ワードに出会う旅って感じでした。しかも行くたびに展示物が増えていたりするところも、まさに。

 

 

 

みなさんもぜひ会場で、新たな検索ワードに出会ってみてはいかがでしょう。

 

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「伝える」ためのプロトコル

みなさんこんにちは!

 

今回のテーマ:「伝える」

マナーに関する話(「マナー」というプロトコル - 設計以前。追求日記)につづきまして、今回は「伝える」方法がテーマです。

 

コミュニケーションのなかでも、とくに「伝え方」は人それぞれですよね。話し方、文体などは、それぞれの人の魅力になっていたりします。コミュニケーション自体が目的の場合は、その違いが面白い。

 

そのうえで、あえて今回は「伝える」ことをテクニカルな面からとりあげます。

そして、伝える手段としてPREP法・ABC法という2つの話法をご紹介します。加えて、それらの話法に意識的になることで気づいたことも。

 

PREP法はとくに有名な話法みたいです。けれど、自分の場合、なんとなく名前だけは聞いたことがあっただけで、明確に意識するようになったのは入社してから。同じように、なんとなく知ってるけど…という方もいると思うので、簡単に書いていきます。

 

PREP法:説得力を持って簡潔に意思表明する

プレップ、と呼ばれるこの話法。由来は、以下の4つのワードの頭文字。

 

①Point(結論:最初に自分の立場を明確に!)

②Reason(理由:なぜなら〜だから=論拠)

③Example(具体例:たとえば〜のように=根拠)

④Point(再び結論:だから、自分の立場はこれ)

 

以上の順番通りに話を構成するのがプレップのやり方です。自分の意見を簡潔に、説得力を持って伝えるのに適した方法だと言われます。

近い話法だとSDS法というものもあるそう(Summary,Ditails,Summaryの頭文字)。

仕事をすすめていくなかで、自分の立場を明確にしないといけない場面で使います。プレゼンや質問などの際に有効そうですよね。

 

自分も、プレップを意識するようになってきています。

意識しないでいると、考えた順番で話して冗長になってしまったり、自分が何をいいたいのかわからなくなるときがあります。もしくは、正確に伝えようとするあまり、すべてのディテールまで伝え切ろうとして、結局は相手の時間を奪ってしまい、話も前にすすまないときも。

そんなことを減らしていくために、社内での意思疎通でもプレップを意識するようになってきています。

 

しかし、一番おもしろいな、と思ったのはプレップで伝えようと意識することで思考が整理されていくこと。たとえると、思考の締切日が決まる感じでしょうか。

 

 

 

次はABC法にかんして。

 

ABC法:複数人で良い解決法を導き出す

あまり耳慣れない話法ですが、プロセスは以下のようなもの。

 

いくつかの候補(候補A、候補B、候補C)があるなかで…

①私は候補◯◯が良いと思う(結論)

②なぜなら〜だから(論拠、根拠)

③あなたの意見はどうですか(質問)

 

これは、プレップの変奏といっていい話法だと思います。大きな特徴として、相手に意見を聞くことを話法に明確に取り込んでいることがあります。

自分が正しい答えを出そうとするのではなく、ひとまず判断し、立場を明確にする。次に、その理由を会話の相手に明示する。そして、しっかりと相手の意見を聞く。そんな流れです。

 

はじめにABC法を教えてもらったときは、つらいやり方だな、と思いました。なぜなら、複数の選択肢からひとつを選んで判断することに苦手意識があるからです。晩御飯なにがいい、と聞かれるとなんでもいいかなぁ、と答えてしまうタイプなんですよね、自分は…。

ですが、打ち合わせでそんなことはいっていられないので、ラフな考えでも明示することで全体の意見がデベロップしていくきっかけをつくるのが重要、と最近は開き直っています。

 

 

前提として

以上のふたつの話法は、とっても効果的だと思います。

されど、話法を共有・許容してくれるチームでないとうまくいかない。参加するメンバー全員が意識的になっていないと最大限の効果は発揮できない気がします

とくにABC法は、互いの意見をうまく活用することを全員が意識できていないと、つづけるのは難しいんじゃないでしょうか。自分の立場を明確にすることで、相手に嘲笑されたり怒られたりするような環境だったら、話法がどうこうという次元の話じゃないですよね。

 

 

 

 

ということで、今回は「伝え方」をテーマにしてみました。

周囲の理解も得られればなお良いですが、自分が意識するだけでも、スムーズなコミュニケーションができるようになったり、思考に変化がでてきたりするかもしれません。

 

 

 

引き続きやっていきます。

それでは!

 

 

 

 

LC8:ラーニングコモンズ八王子

LC8=ラーニングコモンズ八王子

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「LC8」といえば有名なのは、ル・コルビュジェのスツール。

…ですが、今回とりあげるのは、工学院大学八王子キャンパス新2号館(設計:株式会社INA建築研究所、施工:株式会社フジタ)の1~4階部分のコモンスペース。

 

在学時にこんなところで過ごしたかったな〜という空間でした。

写真盛りだくさんで参ります!

 

 

新2号館 

外観で目にとまるのは、スラブのソリッド感とファサードのルーバー。ルーバーは、同じく八王子キャンパスに立つ総合教育棟(設計:千葉学建築計画事務所 http://chibamanabu.co.jp/ )のものよりも、面的な印象。

 

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LC8エントランス

斜面地に立地している関係で2階がメインエントランスになってます。

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LC8 1-3F

1-3Fのデザインを手がけたのは、飯島直樹デザイン室。

www.iijima-design.com

工学院大学新宿キャンパス学生ホールのリノベーション

新宿キャンパス学生ホールが3/14、コミュニケーション空間「ビーイチ」に変わります | 2014 | ニュース | 工学院大学 Kogakuin University

に続き、八王子キャンパスでもLC8のデザインに参加されています。

それでは、各フロアをみていきましょう。

 

1F LAB

「VRルーム」などいくつかの個室が設けられているフロア。共用部分のテーブルに使われている木材の存在感が目に付きます。塗装や鏡・ガラスのなかで木材だけが生の質感を放っています。

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鏡のイリュージョン。要素がくっついたりはなれたりしていることでうまれるシャープな「陰影」があります

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2F HUB

学生・教員を問わないミングルスペース。

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多様な素材を映し出す、揺らめく天井

歩くごとに天井の様子が変化していきます。フロア全体を映し出す天井は、人が集まる「HUB」の情報量をより増幅する装置かもしれません。(今回は休日に訪れたのですが、平日に学生で賑わっているときにもっとも効果を発揮しそう)

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エレベーターホールからHUBを見る。

ゲートの部分には、二重のパンチングメタルを通した照明。写真だと、そのザワザワ感がわからないのですが…

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天井のランドスケープ

揺らめく像のなかに、いくつもの箱が、リズミカルに挿入されてます。

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箱の中は、別世界

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3F SCHOLA

学生をサポートする学習指導センターの役割を担うフロアー

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グレーイッシュな空間に漆黒の鉄が存在感を放っています。

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4F BIBLIOTECHA 

4Fは図書館の機能を持ったフロアー。

デザインを担当されたのは塩見一郎さん率いるspinoff。

spinoff.cc

 

エントランス

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エントランスからすぐの展示スペース・書棚。

かなりポップな印象。そして柱や展示棚がマッシブな「塊」感があります

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柱。ドーンと「塊」がおいてある気持ち良さ

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向かって左にソロ席。右側のボリューム内には備え付けのパソコンを使用できるブース席。1-3Fと比べるとマッシブな印象。要素の集合ではなく「ひとつの塊」がある感じです

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打ち合わせブース。

こちらも「ひとつの塊」としてデザインされてるように見えます。

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ラウンジスペース。

寝ちゃいますね、これは…

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一転してシャープな印象のミーティングスペース

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個人向けのスペースも充実してます。

至れり尽くせりという感じ…

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 二つの哲学

今回「LC8」を見学し、デザイナーが空間を作っていく際の意図の違い…大げさにいうと「哲学」の違いを感じました。

コモンスペースとしての居心地が素晴らしいLC8。しかしそれ以上に、工学院大学で建築を学び始める方にとって、デザインの効果を比べながら体感できる面白い場になっているように思います!

 

学外のみなさんも

4階の図書館の利用にはカードが必要ですが、その他の階は一般の方の利用も可能な状態です。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

夕方のエントランスに「八王子の月」が窓越しに浮かんでます。

夜に見上げてみたい。

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新2号館の紹介ムービーです。

いいな〜

www.youtube.com

「マナー」というプロトコル

「マナー」へのアレルギー 

今回は、入社してから感じた「マナー」に関する記事です。

ただし、マナー研修の体験記などではなく、「マナー」を用いる際の意識の仕方について考えたことを書いています。建築とも不動産とも関係ないような話題のようで、仕事のうえで意識しないではいられないことだな、と思います。

 

「マナー」というワードだけで読む気がなくなる方や、自分には関係のない世界の話だなあ、という感想を持たれる方もいると思います。むしろ、自分もそういう気持ちをもっていた(今も、そういう気持ちがないとは言い切れない)のでわかるのです。

まるでアレルギーのように、「マナー」というものが非常に息苦しいものだと感じてしまう人は、少なくないのではないでしょうか。

 

今回の記事は、そうしたアレルギーとどう寄り添っていけるか、という話になっています。

 

人生初のマナー研修

さて、話は半月ほど前にさかのぼります。4月半ばのその日は、自分が創造系不動産に入社して以来の衝撃的な1日でした。

その日自分は、人生で初めてのマナー研修にのぞみました。

マナー研修をご担当いただいたのは、株式会社JECCの方。株式会社JECCは、需要創造系企業への変革支援のためにコンサルティング・研修・出版を行っている歴史ある企業です。

www.jecc-net.co.jp

 

午前9時から午後5時までの8時間、マナー研修はあっという間でしたが濃密な時間でした。自分のふるまいが他者からどのように見えているかを再確認できる貴重な機会だったからです。そしてそれは、自分が挨拶ひとつも満足にできないことに、やっと向き合うことができた機会でもありました。

自分ができていないという現状を認めるのは、自分ひとりでは難しい。具体的な研修の顛末はここでは(とっても恥ずかしいので…)割愛しますが、できないことにしっかり向き合っていこうと思いました…。

 

 

コミュニケーションは属人的なものか

いままでは意識することも、指摘されることもありませんでしたが、「マナー」はコミュニケーションの技術といえます。心あっての技術。

しかし自分は、コミュニケーションを能力だと思ってしまう傾向がありました。

そして、そのコミュニケーション能力に不安を抱えていました。現在もその不安感は残っています。そうした不安感の一因は、コミュニケーション能力を非常に属人的なものだと捉えていることかもしれません。

属人的、という言い方は抽象的ですが…容姿や能力・立場など、その人固有の価値によってコミュニケーション能力も左右されると捉えていたわけです。そうした見方にとらわれすぎると、コミュニケーション能力が、自分では変えようのない身を縛るルールのように思えてきます。

ルール - Wikipedia

 

 

行動理論・メタ認知について

以上のように「マナー」という言葉へのアレルギーは、コミュニケーション技術を、あくまで属人的な能力として諦める姿勢からはじまっていたのかもしれません(自分の場合は、なのですが)。

そして、今回のマナー研修では、そういった息苦しさを払拭できるような、コミュニケーションの捉え方のヒントを教えていただけたように思います。

とくに重要だと感じたのは、「行動理論」と「メタ認知」というワード。

行動理論 - Wikipedia

メタ認知 - Wikipedia

 

コミュニケーションをはじめとして、人が自分自身を変化させるとき、何を変化させるのがもっとも効果が高いとみなさんは考えるでしょうか。自分はぼんやりと、自分自身の「性格」を変えていくしかないよなぁ、と考えていましたが、それは難しいこともわかっています…。

 

「行動理論」というワードは、ここで登場します。

今回の研修における「行動理論」は、後天的に取得可能な、行動の際の判断基準のことを指します(上のWikipediaが説明している見方にのっとっていますが、より実践的な判断基準をさしています)。

判断の基準を更新・修正していくことが、行動を選択する際の判断の成功確率をあげていくことになる、というわけですね。

 

そして、行動理論の更新の際に必要なプロセスが「メタ認知」です。

行動にともなう感情や生理的反応は、否定してもわきあがってくるのを抑えることはできないですよね。そうした感情を抑えるのではなく、感情を入り口にして思考を言語化していくプロセスが「メタ認知」です。

何故、自分はこんなにワクワクしているのか。何故、こんなことでカチンときているのか。感情を入り口にして思考の言語化を行っていくんです。そうした客観的な観察を意識することで、判断基準の更新を行っていく、と。

 

性格を変えるのではなく「行動理論」を更新する。

感情を抑えるのではなく「メタ認知」で観察する。

コミュニケーションの能力は属人的なものでも、後天的に変わっていく手段があるということは非常に魅力的です。人は変わっていくことができる、ということですもんね。

そうした意味で、「行動理論」を更新することに意識的になっていくことは面白いし、希望を持てる。

 

マナーというプロトコル

そんな見方にたつと、息苦しいルールのように思える「マナー」と寄り添っていくこともできるなぁ、と自分は感じました。「マナー」が単なる規制ではなく、自分を律し、変化させていく道具になりうるということですから。「マナー」が身を縛るルールではなく、コミュニケーションに関わる双方に確実性を保証する、信頼性の高いプロトコルに見えてきます。

プロトコル - Wikipedia

 

研修自体は短かい時間でしたが、「マナー」に対する意識が大きく変化しました。

自分は今、マナーだったり、コミュニケーションに関することを知るのがとても楽しいです。今までだったら手に取らなかったであろう書籍を読んで、下手ながら実践してみています。まったく意識してこなかったことなので、恥ずかしかったり、難しかったりとさまざまな感情が去来しますが…メタ認知を活用しつつ、なんとか。

Amazon.co.jp: たった1分で会話が弾み、印象まで良くなる聞く力の教科書 eBook: 魚住 りえ: Kindleストア

※マナー以前の「話の聞き方」の本です。ダメな聞き方の例がことごとく自分に当てはまるのが大変厳しい。

 

遅々とした歩みですが、変わりはじめているのかな、という感覚があります(まだまだ、ですけれど)。

 

コミュニケーションにまつわるプロトコル

今回はマナーというプロトコルについての記事でした。

コミュニケーションには様々なプロトコルが存在するような気がするので、ほんの一部ですけれど…創造系不動産は、ある面から見ると、コミュニケーションを仕事の核にしている会社ですから、意識的になり、今回の記事を書いてみた次第です。 

今後は、コミュニケーションのなかでも「伝える」ことをとりあげようと思います。「伝える」ためのプロトコルとして のPREP法・ABC法について、です。「伝える」ためのプロトコルが、「思考」にも影響を与える、なんて話も絡めつつ、今回より具体的な方法論をまとめた記事になるかな、と思います。

自分自身もまだ見よう見まねなのですが、やっていく必要と効果を痛感していることをまとめてみますね。

 

引き続き、やっていきましょう。

それでは! 

 

 

 

5月上旬の更新予定

5/3 工学院大学八王子キャンパス新2号館「LC8」体験レポート

5/6  「伝える」ためのプロトコル(PREPとABC)

5/10「東京デザイン・テン」会場レポート・オープニングイベント小話

5/13「芸術と客体性」を読んでみた

 

 

このブログについて

はじめまして、

本山哲也ともうします。

不動産コンサルタントをやってます。

 

いきなりですが、ブログをはじめるにあたって、このブログをどのように「使ってもらいたいか」というところを、自己紹介とかねて説明させていただきますね。

 

 

 

創造系不動産 

自分はいま、創造系不動産という会社の不動産仲介部門のメンバーです。

www.souzou-kei.com

 

HPにもある通り、創造系不動産は、建築設計の実務を経験してきたプロの集団なんですね。建築設計を経験してきたからこその視点を備えた、不動産コンサルティング会社が創造系不動産なんです。

 

 

 

学生にもっとも近い立場だからこそ

ですが、自分は大学院を修了してすぐ、創造系不動産のメンバーになりました(そうした例は今までなかったということで、かなり実験的な立ち位置におります)。

なので、実務経験は圧倒的に少ない。不動産・建築設計どちらも学んでいく事が多い。建築設計を学んでいる学生にもっとも近い立場にあります。

 

そうした立場だから意味のあることができないか、ということではじめてみようと思ったのがこのブログです。

 

 

このブログを「使って」みてください 

創造系不動産は、日々の業務において建築・不動産の両面を兼ね備えた判断が求められる場所です。そうした場所で学んでいることを綴っていこうと思っています。

 

中でも、特にこのブログを「使って」ほしいのは、 建築設計を「学んでいる・学びはじめた・学ぼうと思っている」学生のみなさんです。

 

建築・不動産業界で長く働く方々にとっては、自分がこれから記事にしていていくことは当たり前のことなのかもしれないのですが、そうでない人たちも多くいるはず。

プロからしたら当たり前で、あえて言葉にする必要もないようなことを、大学で学んでいたころの自分なら、きっと知りたかったはずなんです。

 

そういうことで、建築と、その周辺の業界について学んでいる人に「使ってもらえれば」いいなあと思っているんですね。このブログを。

また、ここからはかなり主観的な意見になりますが、

ここ数年とくに目立っている、建築に携わっていくことに不安を持ってしまうような諸々の状況に対して、みなさんが確信を持って自分の進む道を選ぶ(もちろん建築に携わらない、という選択肢もあって自然ですよね)ための指標の役割を、このブログが果たせればいいな、と思っています。

 

 

それでは、

毎週水曜と土曜に、昔の自分に手紙をかくような気分で、日々の業務などで得た視点を記事にしていきます。

みなさん何卒よろしくお願いします。